大人から始めてもシングルになれる?「ゴルフスイング物理学」に学ぶ上達のヒント

「何年練習しても、スコアが縮まらない」。
そんな壁にぶつかった経験はありませんか。

学生時代から続けている人に比べて、大人になってからゴルフを始めた人は上達が遅い——なんとなくそう思い込んでいる方も多いのではないでしょうか。
でも実は、年齢よりも「何を、どの順番で身につけるか」のほうが上達スピードを左右するという考え方があります。

「ゴルフスイング物理学」という新しい上達法

いま注目されているのが、スポーツトレーナーの小澤康祐さんが提唱する「ゴルフスイング物理学」という上達法です。
小澤さんは1987年生まれ、長野県出身。
学生時代は野球に打ち込み、24歳でゴルフと出会ったといいます。
理工系の大学で学んだ経験を活かし、スイング中にクラブやカラダにかかる「力」を物理の視点から解き明かそうとしたのが、このメソッドの出発点でした。

2015年からはYouTubeでも同名のレッスン動画を配信しており、チャンネル登録者は約5万4000人、累計再生回数は1000万回を超えているそうです。
書籍『ゴルフスイング物理学』(実業之日本社)としてもまとめられ、独学で伸び悩むゴルファーの間で話題になっています。

「フォームを真似る」だけでは伸びない理由

多くのレッスンは、プロのフォームを真似ることから始まります。
もちろんそれ自体は間違いではありませんが、フォームだけを追いかけても、実戦のスピードで再現できなければ意味がないというのが小澤さんの指摘です。

ゆっくり振ればフェースの向きやスイングプレーン(クラブが描く軌道の面)を頭でコントロールできても、実際のショットでは速いスピードで振らなければ飛距離も方向性も安定しません。
そして厄介なことに、「速く振る」ことができていない段階では、遠心力のような物理的な力そのものが十分に発生しないため、ゆっくり動作で覚えた感覚が本番でそのまま活きるとは限らないのです。

「道具→技術→カラダ」という考える順番

このメソッドが独自なのは、上達を考える順番にあります。
一般的には「まずカラダの使い方」から入りがちですが、小澤さんは「道具(クラブ)」を起点に、それを操作する「技術(動作)」、そして最後に「カラダ」の順で考えることを勧めています。

クラブという道具にはそもそもの構造があり、それをどう動かせば効率よく力を伝えられるかという技術的な理屈があります。
カラダの柔軟性や筋力はあくまでその技術を実行するための土台、という位置づけです。
道具の性質を理解してから技術を組み立てるという発想は、我流で伸び悩んでいる人ほど新鮮に感じられるかもしれません。

大人から始めた人にこそ相性がいいかもしれない考え方

学生時代からの蓄積がない大人ゴルファーは、感覚だけに頼った練習だと遠回りになりがちです。
だからこそ、こうした「なぜそう動かすと球が変わるのか」を理屈で理解できるアプローチは、忙しい合間に練習時間を確保している社会人ゴルファーと相性がよいのではないでしょうか。

理屈が分かっていれば、練習場で何を確認すればいいかが明確になりますし、うまくいかないときも「フォームが違う」で終わらせず「力の伝え方のどこがズレているか」まで自分で振り返れるようになります。
もちろん、これだけで誰もがすぐにシングルになれるわけではありませんが、上達の「地図」を持てるという点は大きな意味があるはずです。

まとめ

年齢や練習量だけでなく、上達を考える順番や視点を変えることでも伸びしろは見つかります。
フォームの真似だけで伸び悩んでいるなら、一度「道具→技術→カラダ」という順番で自分のスイングを見直してみてはいかがでしょうか。

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