大人から始めてもシングルになれる?「クラブ→技術→カラダ」で学ぶ新しい上達法

もう歳だから、大人から始めたから――そう思ってゴルフの上達をあきらめかけている方は、意外と多いのではないでしょうか。
実は最近、そんな常識を覆すような理論が注目を集めています。

きっかけは、スポーツトレーナーの小澤康祐さんが提唱する「ゴルフスイング物理学」という考え方です。
小澤さんは1987年生まれ、長野県出身。
運動学と物理学の視点からスイングを独自に研究し、2015年からYouTubeで理論解説を続けてきました。
その動画はチャンネル登録者数およそ5万4000人、総再生回数1000万回を超えるといいます。

「形を覚える練習」がむしろ遠回りだった

小澤さんの主張でもっとも興味深いのは、「形を意識する練習ほど、実は上達を遅らせている」という指摘です。

多くの人は、ゆっくり素振りをして正しいフォームを体に覚え込ませようとします。
ですが小澤さんによれば、形を意識した瞬間に動きは「なぞるだけ」のものになり、実戦で欠かせない「速く振る」という要素が抜け落ちてしまうのだそうです。
ゆっくりした動きで身につけた感覚は、いざコースで振り抜くときにはうまく機能しないというわけですね。

遠心力を味方につける、という発想

代わりに提案されているのが、最初から「速く振る」ことを基準にして学ぶという方法です。
スイング中に生まれる遠心力(クラブヘッドが外側へ引っ張られようとする力)をうまく利用しながら、クラブフェースを正しくコントロールする技術を身につけていきます。

考え方の順序も独特です。
一般的には「カラダ→技術→道具」の順で語られがちなゴルフ上達ですが、この理論では「道具(クラブ)→技術(動作)→カラダ」という順番で組み立てます。
クラブの重心位置によって力の伝わり方が変わることを理解したうえで動作を学び、最後にそれを支えるカラダの使い方を身につける、という流れです。

基礎から悩み解決まで、5部構成で段階的に学べる

この理論は書籍としてもまとめられていて、全5部構成になっています。
基礎理論から入り、体幹や下半身の使い方といった実践編、そして最後は「スライスが直らない」「飛距離が伸びない」といった具体的な悩みの解決編へとつながる流れです。

いきなり全体像を覚えようとするのではなく、「なぜその動きが必要なのか」を一つずつ理解しながら積み上げていく構成になっている点は、独学でつまずきやすい大人ゴルファーにとって心強いポイントではないでしょうか。

大人から始めた人にこそ向いている理由

子どもの頃から野球やゴルフで体を鍛えてきたわけではない、いわゆる「大人からのスタート組」にとって、感覚だけを頼りに形を真似る練習は遠回りになりがちです。
頭で仕組みを理解してから体に落とし込むこの理論系のアプローチは、運動経験の有無にかかわらず再現しやすいという点で、大人ゴルファーの強い味方になってくれそうです。

シングルという言葉を聞くと身構えてしまう方もいるかもしれませんが、力の向きや使い方という「なぜそう動くべきか」を理解できれば、練習の一球一球に意味を感じられるようになるはずです。
遠回りに感じていた練習が、実は近道への一歩になっているのかもしれません。

まとめ

「形より速さ」「カラダより道具と技術」――一見遠回りに思える発想の転換が、大人からのゴルフ上達を後押ししてくれそうです。
焦らず、まずは自分のスイングを物理の視点から見つめ直してみてはいかがでしょうか。

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