3打差ビハインドの5位から、63で頂点へ。阿部未悠の逆転劇に見る”崩れない強さ”

最終日を3打差の5位で迎えた選手が、その日のうちに首位でフィニッシュする。
ゴルフではめずらしいことなのでしょうか、それとも起こるべくして起こることなのでしょうか。

2026年7月19日、宮城県の仙台クラシックゴルフ倶楽部で行われた明治安田レディスゴルフトーナメントの最終日。
阿部未悠選手が9バーディー・ボギーなしの「63」というツアー自己ベストをマークし、通算20アンダーで2年ぶりのツアー2勝目を手にしました。
最終日だけで3打差を逆転し、そのまま押し切る展開は、見ていた側にとっても痛快な最終ラウンドだったのではないでしょうか。

何が起きたのか

大会は7月16日から19日までの4日間、6692ヤード・パー72のコースで争われました。
最終日を迎えた時点で首位から3打差の5位につけていた阿部選手は、この日ノーボギーで9つのバーディーを積み重ね、一気に順位を押し上げます。
2位には荒木優奈選手が2打差の18アンダーで続き、3位タイには産休から本格復帰したテレサ・ルー選手、ツアー22勝の鈴木愛選手、仲村果乃選手が17アンダーで並びました。

逆転までの道のり

阿部選手自身、優勝インタビューで「正直、ショットの調子が良くなかったんですが、3日目以降にショット、パットとも少しずつ良くなって」と振り返っています。
序盤から絶好調だったわけではなく、大会を通して少しずつ調子を上げていった過程がこの逆転劇の土台になっていたようです。
前回の優勝から2年、初優勝の「富士フイルム・スタジオアリス」以来のブランクを経ての2勝目という点も、この結果に重みを添えています。

ここに注目したいポイント

最終日の63というスコアは、単に「良いラウンドだった」で片づけられない数字です。
ノーボギーで9バーディーということは、ミスをほぼゼロに抑えながら攻めのゴルフを貫いたということ。
プレッシャーがかかる最終日の首位争いで、守りに入らず攻め続けられるかどうかは、トップ選手とそうでない選手を分ける大きな要素のひとつだと言われています。
3打差という決して小さくないビハインドから、時間の経過とともに前が縮まっていく緊張感を、逆に力に変えていったところに今回の見どころがありそうです。

読者にとっての意味・楽しみ方

普段ゴルフを楽しむ私たちにとっても、この試合は学びのあるラウンドだったように思います。
スコアが伸び悩む日があっても、崩れずに我慢しながら流れを待つこと。
そして流れが来たときに一気に攻めること。
プロの試合を見るときに、こうした「我慢と攻めの切り替え」に注目してみると、いつもとは違う楽しみ方ができるかもしれません。
2位に入った荒木優奈選手をはじめ、上位に食い込んだ選手たちの終盤の攻め方を見比べてみるのも面白いポイントです。

まとめ

3打差からの逆転優勝という結果以上に、崩れずに我慢を重ねた末の63というスコアの中身に、今回の見どころが詰まっていました。
次の試合でも、序盤の順位だけでなく終盤にかけての流れの変化に注目してみると、また違った面白さが見えてくるはずです。

さらに深掘りしたい方へ

大会の詳しいスコアやラウンドごとの経過は、ゴルフダイジェスト・オンラインの試合結果記事で確認できます。