ツアー史上最多、7人のプレーオフ——ルーキー倉林紅はどう頂点をつかんだのか

12アンダー。
この数字で、なんと7人の選手が並びました。

国内女子ツアーの歴史のなかでも、これほど大人数のプレーオフは一度もなかったそうです。
中継を見ていた方の中には、「え、7人?」と画面を二度見した人もいたのではないでしょうか。
舞台は7月5日、戸塚カントリー倶楽部東コース(6487ヤード、パー72)で行われた資生堂・JALレディスオープンの最終日です。

何が起きたのか——最終日の大混戦

最終日、通算12アンダーというスコアに、実に7人もの選手が並びました。
神谷桃歌(20)、前多愛(23)、倉林紅(21)の3人が第1組、宮澤美咲(23)、菅楓華(21)、永井花奈(29)、そしてアマチュアの長澤愛羅(18)を含む4人が第2組という、2組に分かれてのプレーオフが組まれることになったのです。
国内女子ツアーでこれまで最多だったのは1984年の美津濃トーナメントの6人で、今回はその記録を1人上回る事態でした。

決着は思いのほかあっさり、そして劇的に訪れました。
1ホール目で菅がボギーを叩いて脱落。
舞台を18番に移した2ホール目、倉林が約3mのバーディパットを沈め、その場でガッツポーズ。
ルーキーが、大混戦を制しました。

背景にあったもの——21歳ルーキーの静かな実力

倉林はまだプロ1年目です。
ただしその経歴は、決して「まぐれ」で片づけられるものではありません。
昨年プロテストに合格したのち、出場権をかけたクォリファイングトーナメント(QT)を首位で通過しており、これは歴代でも2人目の快挙だったといいます。
今季15試合目にして掴んだ初優勝は、実力の裏付けがあってこそという見方もできそうです。
この優勝により、宮城県勢としては初となるツアー制覇も達成しました。

ここが面白いポイント

7人という人数そのものが、今回いちばんの見どころです。
プレーオフは通常2〜3人で行われることがほとんどで、コースの空き具合やギャラリーの誘導まで含めて、運営側もかなり悩んだはずです。
SNSでも「とんでもない人数のプレーオフで笑った」「7人ってすごい」といった驚きの声が広がりました。
優勝を決めた瞬間、倉林は「唖然として、時間が経ってから涙があふれた」そうです。
勝った瞬間よりも少し遅れて実感がこみ上げてくる、その間(ま)にこそ初優勝の重みが表れていたように感じます。

もうひとつの主役——18歳アマチュアの健闘

今回の大混戦には、もう一つの見どころがありました。
プロに交じって最後まで食らいついた、18歳アマチュアの長澤愛羅選手の存在です。
プロ相手にプレッシャーのかかる最終ホールで崩れず、7人の一角に食い込んだこと自体が立派な結果と言えるでしょう。
プレーオフでは涙をのみましたが、この経験は今後のキャリアにとって大きな糧になりそうです。

読者にとっての楽しみ方

ツアーの結果をスコアだけで追うと見落としがちですが、こうした「大混戦の舞台裏」に目を向けると、ゴルフ観戦は一段と面白くなります。
次に大人数のプレーオフを目にする機会があれば、脱落した選手のプレッシャーや、勝ち残った選手の集中力の変化にも注目してみると、また違った楽しみ方ができるはずです。
倉林紅という名前は、これからのツアーで何度も見かけることになりそうですね。

まとめ

史上最多7人のプレーオフを制したのは、地道に実力を積み重ねてきた21歳のルーキーでした。
数字上の記録だけでなく、勝負どころでの一打に注目してみると、ゴルフ観戦がより味わい深いものになりそうです。

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